ダークナイトライジング

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    チャールズ・ローヴェン
    
2012/米国/165分
あらすじ
 検事殺しの汚名とともに姿を消したバットマンが、ゴッサム・シティを襲った未曾有の危機を前に、復活。危機の首謀者ベインとの対決を通じ、自らの負うべき使命と葛藤を乗り越えてその終着地点を見出す。ゴッサム・シティの英雄バットマンが検事ハービー・デント殺しの汚名を浴び、姿を消して8年。そのデント検事の名を冠した「デント法」によって同市には平和が戻ったかに見えた。しかし、大量の囚人を抱えるその街の地下では新たな陰謀が着々と進められていた。要塞と見紛うアジトからゴッサム・シティの転覆を図るベインは核エネルギーを利用したテロに踏み切る。阻止すべく動くもキャット・ウーマンの裏切りもあって一度は敗北。幽閉された監獄の中で、絶望を乗り越えるべくもう一度立ち上がる。
 
レビュー
 クリチャン・ベール主演にて送るバットマンシリーズ第三弾にして完結編。前作ダークナイトの興奮冷めやらぬ中観て来ました!結論から言うとその三部作の中では真ん中のダークナイトだけが浮いて、今作は第一作「バットマン・ビギンズ」に近い雰囲気の作品になりました。と、いうのも様々な登場人物が現れるも、バットマンことブルース・ウェインの心の問題なのですよ。ダークナイトでは様々な登場人物とその価値観が交錯しました。しかも対立概念を軸に置いて終わるような二元論ではなく、実に様々な立場の違いも現れていました。しかし今作は第1作に同じく、バットマンが自分を鍛えたり恐れや苦悩を乗り越える過程を重視しています。そういった意味ではよく2時間半もたせたな、と。CGを駆使した各種アクション等全くもって素晴らしいものであり、ストーリーも特にご都合主義を感じたりはしません。非現実先行から現実的なヒーローへと着地点を模索する形としてはやはりこれ以上は無いのではないでしょうか。あえて言うと、今回はちょっと敵(対立概念)の設定が安直であり、物語はわりと一直線です。人が死ぬ時の緊張感等も前作ほどではないとの印象。それでも、そういった非現実を現実に落とし込む作業の中でも至高といえる表現があったので、そこで泣きました。おそらく続編は無いでしょうし、数年後にはまた新たなキャスティング、スタッフで撮りなおすであろう同シリーズ。今後映画史に残る「実写もの」であることは間違いありません。
最後に少しネタバレ書きます。
 
採点:☆☆☆☆★
この夏一番の大作であることには変わりありません。
是非、スクリーンで感じて下さい。
 
 
以下ネタバレ。
最後のほうに書いた非現実を現実に、ってのは要するにマンガとかアニメのキャラをどうやって実写化すんのか、って作業の話なんだけど、その中でロビンの扱いが非常にムツかしいのは言うまでもありません。キャットウーマンはそれっぽくできるのは想像に難くないのですが、ロビンはホント及びもつかない。その中で、最後の最後にやってくれました。あんなロビンが居たらそりゃかなわんわ。泣いたっ。
そんな感じです。ぶっちゃけロビンが居なかったら☆三つかな。