おかねのはなしのつづき

最初はシャレのつもりで始めたピンク趣味だったのになぁ~。
独り言をずっと言ってる人とか、どこにでもいますよね?
愛は二人で紡ぐ、ちうべいです。

さて、やっと昨日の続きらしい続き。

まずは「配当」だよね。
そう、出資者に対して「こんだけ儲けました~」って上がりを上納するわけだ。
出資者はウヒャウヒャ言いながら分け前を取り合う、と。
ここで、数字の話。
1000万持ってるとしよう。銀行の利率が1%(ちなみに、利率は絶対に年利で表記せにゃならん法律があります。なので、5%!とか書いてる金融商品も実はその金利がつく期間が半年とかだったりする。軽い詐欺だよね。)。と、なると年間10万の利息がポンポに入る。
転じて、昨日書いた貿易船だと、50%!どっちがお得?こう考えなきゃいけない。意味分かる?
逆説的に言うと、銀行金利より低い利益率の事業はたたんだ方がいいのさ。だって、出資者に利益を還元できてないんだから、出資者に対する怠慢だよ。出資者にしてみれば「おいおいおいおい、俺が出した金を目減りさせてるんじゃねーよ、儲けろよ(´゚Д゚`)」ってことになる。
これはキヤノンの社長がアメリカ法人で会計士に言われた有名な台詞。「銀行の利率より低い利益率の会社なんて廃業しちゃえば?」って。
分かりますか?つまり全ての労働者は株主、出資者のためにいっぱい稼がなきゃならんのよ。
そうする事によってのみ、自分達の評価は上がり、給与に反映される。当然だよね。

そこで、だ。
今書いたように本来出資ってのは「配当」を目的にしている。これは究極的に、どうしてもそこに行き着くようにできてる。だって、金を増やさなきゃ意味ないじゃん。
だから、国外では投資と言うと、この「配当」を目当てにするのが一般的。
またポイント。
じゃあ国内ではどうなの?
そう、国内なのよ。
実は日本の国内の公開株式ってのは配当が低い。むしろ、「無配」と呼ばれる配当ナシの会社も少なくない。これは日本人のビジネス、もとい投資に対する根本的な考え方の問題。そーるーさんなら知ってるだろうけどそれでも大分変わったんだけどね。フジもライブドアショックがあって配当を大幅に上げたりしたしさ。

この現象にはいくつか原因がある。
まず、「投資は楽をして儲ける事であり、悪い事」って考え。それは税制に動かぬ証拠がある。
どういう事か?
所得税よ。
みんな、所得税って言うと自分の給与明細から毎月天引きされてるアレとか春前に芸能人が役所に行くアレくらいしか思い出さないでしょ?年末調整還付ウマーみたいな。
違うよ。
所得ってのは「お金ゲット!」って意味だから、お金が入ったらそれは基本的に全て「所得」であり、税金をかけられちゃうんだよ。
およそほとんどの人が「給与所得」しか意識しないじゃん?でも、いろんな所得がある。銀行預金とかにつく「利子所得」とかね。そのうちの一つが「配当所得」。要するに株買って配当受け取ると所得税取られちゃう。しかも給与所得より多めに。ここで一つ手前に戻って考えないといけない。
そもそも「配当」ってどういう前提で出るの?株式会社が事業で儲けたからじゃん。その儲けの計算をまとめる「決算」を元に年に一度の「法人税」を納めるわけだ。
あれ~、おかしいね~。気づいた?そう、出資者は出資先の会社でまず「法人税」を取られ、残りカスの利益から得る「配当」からも所得税を取られる。法人税ってのは「会社の所得税」。つまり二重に課税されてるわけだ。おかしいねぇ。これは世界にも珍しいダブルスタンダード。株を買って配当をもらう事を銀行の預金金利と同列に国は見てるわけだ。意味不明だねぇ。
預けてるだけでつく利子と一緒なのかぃ?

ここでまず配当がバカらしくなる。やってらんねぇわな~。
続いて投資の意義。
ここが今回したい話の本丸になる。
原点に帰ろう。
投資、株っていうと、何だか「インテリのギャンブル」みたいだよね~。
何でだろ?
前回書いた貿易船。確かに色んな危険がつきまとうだろう。嵐に沈むかもしれないし、他国で襲われてしまうかもしらんし、儲けるだけ儲けて船の連中がトンズラするかもしんない。疫病とか言い出したらキリがない。でも、これってギャンブルかい?
貿易船が危険なら工場や農園の新規建設でもいいや。
これってギャンブルかい?
確かに失敗の要素はあるだろうけど、全然ギャンブルじゃない。そのあらゆる事業に従事するスタッフにしてみれば「生業」だし、商品、サービスの提供先、お客にとっては生きてく上で必要だったりするものだろう。
要するにお金って、食べていく上で、生きてく上でとっても大切なもので命を知性で具現化したものと言えるよね。ムツかしいけど、ある程度豊富にあった方が命が安全なのはおよそ間違いない。
それを各種産業等に投じて回転させ、増やさせる。その産業事業に携わる者達もそれで飯を食っていく。
彼らが立ち行かなくなって死んじゃったら投資家も死ぬわけだ。株がよく言う「紙きれ」になっちゃうから。
そう、投資する事って実はその投資先と運命共同体。一緒に生きてくって事なのよね~。大げさに思えるけど、これ現実なのよね。

そこで、もう一度。何故ギャンブルのように感じるのか?
それは「株の転売による差益」を目当てにした土地転がし(知らない人はおうちでお父さんお母さんに聞いてみよう)ならぬ「株転がし」状態。つまり、「うへっ、100万で買った株が値上がりしたぜ。今120万。売ったら20万儲けるぜ~」ってなっちゃう。本来、これはほぼ「投機」と言えるものなのよね。「投資」じゃない。この株の転売で儲けた利益を「キャピタルゲイン」って言う。でも、現実問題でこの「短期保有」を目当てにした人がまだまだ多い。
株が投資じゃなくて投機の対象である以上、配当はそんなに大事な事じゃなくなる。現に何年も無配の会社の株が普通に証券取引所で流通してる。創業以来無配の会社が上場してる。何だそりゃ、ってなる。

まとめよう。

・配当にまわしても二重課税取られちゃうので、会社の金で遊んじゃう
・株はキャピタルゲイン目当てのギャンブルという偏見

これらが大きな弊害になっているのもあって、日本ではまだまだ投資に参加する人達は少ない。
もう一つ、損益通算云々の話もあるんだけど・・・、まぁいいや。まだできないはず。ねぇ、したいよねぇ、そーるーさん。

つづく

※投機・・・集めたお金に対して払いだされるお金の総額が絶対に上回らない出資。