パイレーツ・オブ・カリビアン ~デッドマンズ・チェスト~

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パイレーツ・オブ・カリビアン ~デッドマンズ・チェスト~

2006年/米/151min.
監督:ゴア・ヴァービンスキー
脚本:テッド・エリオット&テリー・ロッシオ
製作:ジェリー・ブラッカイマー
主演:ジョニー・デップ

あらすじ
3年前に大ヒットした「パイレーツ・オブ・カリビアン」の続編。前作で呪われた海賊達との死闘を征し、一度は奪われた「ブラックパール号」を取り戻したカリブの海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)。今作は同船をスパロウに貸し与えた伝説の海賊デイヴィ・ジョーンズとの再会、そして海軍の新たなる思惑、鍛冶工ウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)と行方不明のその父らを巻き込み、「デッドマンズ・チェスト(失われた秘宝)」をめぐる争いが幕を開ける。

レビュー
やはりハリウッドなので、シリーズ第一作を見なくても楽しめるストーリー展開になっている。しかし、複雑に入り組んだ人間関係やストーリー展開を思うと、やはり第一作を観てからの鑑賞を薦める。ディズニーが作るだけあって強烈すぎる刺激的表現は用いられておらず、いわゆる家族連れにも楽しめる内容になっている。
前作ではウィルとスパロウを好対照に並べることでお互いの役を引き立てていたが、今作は若干趣を異にする。いい加減なヤリ手の海賊スパロウと、誠実にして熱血の鍛冶工ウィルといった構図だったが、今作ではそこを軸にするというよりは、あらすじにある通りそれぞれの人間性や立場、願望、嗜好、思考が違っている。「海賊と市民」もしくは「人間と怪物」の単純な対立概念では論じられない。
肝心のストーリーだが、それぞれのキャラクターを活かしつつ、飽きさせずに展開している。誰が味方で誰が敵なのか?といった基本軸さえ猫の目のように変わるのだ。ハリウッド一流の「アホらしいジョーク」もふんだんに盛り込まれており、それらが実に嫌味なく作用。海賊の冒険から連想される「ドロくささ」をあまり感じさせない。かといってセットや小道具、衣装の細部に至るまでいい加減な仕事は微塵もなく、世界観を決して壊さない。
アタシが映画を観る時に重要な要素のひとつである「作り手の視点」を意識させなかったのは、映画の世界に非常にのめり込まされたからであろう。

☆☆☆☆★

ラストはあからさますぎるくらいに「つづく」な展開だが、腹は立たなかった。長い映画(2時間半!)にも関わらず飽きさせない映画なので、是非観てほしい。ただ、寝不足もたたりウィルとデーヴィのやり取りでちょっと寝たのは秘密。そのシーンも十分に面白く、寝たアタシが間違っていることを追記して、一旦終了。また思い出したこととか書き足して行きます。